妊娠しにくい基礎体温のタイプ

 

 

  


基礎体温の計り方


 

○毎日の同一時間で計る(起床時がベスト)
○口内式なら、銜(くわ)える深さを一定にする。
○極端な寝不足の朝のデーターは考慮にいれない。

 

〇2周期以上は続けてください。

 

 

 

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  基礎体温の4つのチェック
低温相と高温相の差が0.3度以上ある。(高温相は36.7〜37.8度が理想)

低温相から高温相への移行は3日以内、できれば2日。

高温相は13日〜14日はある。

高温相の高低差が0,2度以内。

 

 


 

妊娠しにくい人に多い代表的な基礎体温のタイプ

 

 


 凸タイプ
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○高温期の上昇が遅い。(4日以上かかる)
○月経開始の2〜3日前から下がる。
○周期はやや短いことが多い。

 

凹タイプ
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○高温期が不安定。(上がったり下がったり)
○下半身、手先の冷える人が多い。

 


ダラダラタイプ

 

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〇高温期がダラダラ上がる。

〇周期は長い人が多い。

 

●そのほか

基礎体温表に問題が見えなくとも以下のような方でなかなか妊娠しない方も多く見受けられます。
◆基礎体温がきれいな二相性であっても妊娠しない方
◆検査して異常が無くても妊娠しない方
◆ホルモン剤を服用しても、基礎体温が変化しない方
◆卵子の質が問題ないのに着床しない方


以上の方は鍼灸治療の適応と考えれます。

また不妊外来と鍼灸治療を併用するとさらに相乗効果が見込めます。

 


 

番外編・不妊外来の流れ

わーい(嬉しい顔)ステップ1 不妊検査

 超音波検査(子宮形状、内膜の厚さや卵巣の状態を調べる)

 ホルモン検査(基礎的なホルモン値の検査。E2、FSH、LH、TSH、T3、T4、PRLなど)

 ヒューナーテスト(精子が子宮内に入っているかを調べる)

 精液検査(精子の運動率や直進率を調べる)

 2、3月分の基礎体温表を持参するとよい。 

 

わーい(嬉しい顔)ステップ タイミング療法

 ●妊娠しやすい日を特定し、セックスのタイミングを指示する方法。

 超音波で卵胞の大きさから排卵日を測定。

 ホルモン検査で排卵が認められない、排卵までが長い、排卵しているがさらに妊娠率を上げたいなどのケースでは排卵誘発剤を使用することもある。

 一般に半年ほど継続。し、次のステップへ

  

わーい(嬉しい顔)ステップ3 人工授精 次項有ここから鍼灸治療を併用する方が多い。

 ●精子を直接子宮に送り込む治療。

 精液から運動率の高い精子集め、洗浄したものを使用する。

 排卵誘発未使用で4%の妊娠率。

 排卵誘発使用で10%以上の妊娠率。

 注)個人差が大きいため、一般的確率は参考にならないかもしれません。

 3,4周期で妊娠しない場合、半年ほど経て、高度治療に移行することも少なくない。  

 

わーい(嬉しい顔)ステップ4 体外授精

 ●文字通り体外で受精させた卵を子宮に戻す治療。

 1〜3のステップを経た方、男性不妊の方、卵管のピックアップ障害の方などを対象。

 膣から注射器で卵胞を採取(採卵)。

 卵胞と精子を容器で培養し、授精させる。

 受精卵が分割し、胚と呼ばれる状態になったら子宮に帰す(胚移植)

 直接卵胞に精子を注入する顕微授精という方法もある。

 

 

 


 

骨盤基底筋

2016/4

三砂女史の書籍によれば下着を着けずに思春期を迎えた方(明治生まれくらいの方???)とそれ以降の方とは、骨盤基底筋の使い方が少しばかり違うようだ。

下着やそれ以後のT字帯のようなものがなければ、自ずと月経時には経血の漏れを意識せざるを得ない。

膣入口を少し入ったところ(指第1〜2関節程度の位置)に紙を丸めた当てものを入れ、それを落とさない意識して日常を送ったらしい。そして、その詰め物をトイレに入った際に腹圧で出すという感じになる。

地域によりかなり異なるが、初潮を迎えると月経小屋(欅小屋)なるものがあり、そこで月経、妊娠などに関わる知識、所作などが伝承されてゆく。またひな祭りなどにも、それとなく親を始め身近な大人からそれらについて伝承する習慣があったようだ。ひな祭りのお菓子がひし形なのは女性器の象徴であり、京都近辺では女性器のことを『おひし』と呼び、おひしを崩さないような立ち居振る舞いを教育されたと聞く。

そのような所作により、センターラインというか、体軸が安定し、しいては安定した生殖機能に繋がるのではないだろうか。

性を関することを恥ずかしいもの、不浄なものではない。

愛おしいもの、大切なものとして扱い、大事に育てるという視点があって良いように考えている。

 

 

 

 

黄体機能不全

2016/3

ここでは黄体機能の働きが悪い、あるいは黄体ホルモンの量が少ないものを一括して黄体機能不全とします。

原因は種々ありますが、まず全体の子宮力が弱く、とくにFSHやLHが低い方を挙げます。伝統医学的には肝気虚肝腎陰虚、あるいは肝気虚、脾気虚衛気虚あたりの方に多いものです。

次に子宮内膜の感受性が悪い方。

黄体ホルモンはそこそこあっても、それが内膜の厚さなどに反映しない方です。総じて子宮血オと呼ばれる方が圧倒的に多いように思います。

高プロラクチン血症の方も黄体機能が良くありません、肝気鬱の方に良く見られます。

多嚢胞性卵胞の方は排卵出来ず、卵胞が数珠つなぎで卵巣の中に残るケースがあります。ネックレスサインと呼びますが、こちらは卵巣の血オの方に見られます。

 

〇このように黄体機能が悪いといっても、このツボが良いよ、とは一口では言えるものではありません。

種々の原因を分析し、他の症状と合わせながら、しっかり弁証し、ツボを選択します。

また特定の原因がないものもあります。

脾か腎の固摂(封蔵)の働きが弱く、排卵以後に乱高下を繰り返しながら、1週間近くかけて、高温相に入ります。同様に肝気が弱く、上って、留まって、また上がる方もいます。4〜5日くらいかかるでしょう。

 

子宮の盛衰

2013/7

当然ですが人は老化します。

正確に言えば毎日変化し、その変化が往生の方向に向かうということです。

我々でいうと腎精の枯渇に向かうということです。

症状の総体としての腎虚は年齢には関係ありませんが、腎精の盛衰は年齢が絡みます。
その盛衰があらわれやすい臓腑のひとつが子宮です。

腎精は排卵前までは子宮内に入る血に転化します。排卵を境にその後は子宮内に入る気に転化します。そこで腎衰の影響がダイレクトに表現されると子宮内の気血の定量変化が起こります。

少か長です。

再度言いますが、排卵までは腎精は血に転化します。

少とは、血が少ない状態で排卵に辿りついてしまいます。

長とは血の溜まりが遅い分時間がかかります。

排卵から腎精は気に転化します。

緩か低です。

緩とは排卵から高温になるまでが緩慢になります。

低は高温相自体があまり上がりません。0.3度以上が目安です。

 

つまり腎精不足の判断ポイントは少、長、緩、低でみるということです。

内膜が薄いか経血量が少ない(血の量はこの2点で把握する)、低温期が長い、基礎体温表で高温期への上昇曲線が緩慢、高温相が総じて低いという特徴が現れます。

他にもありますが・・・、この辺に重点を置いて治療を組み立てることになります。

 

 


 

AMH

2012/6

今年になってAMH検査を受ける方が非常に増えてきました。

AMHは抗ミューラー管ホルモン検査のことです。

卵胞の前段階である原始卵胞から分泌されるホルモンの数値を測ります。

この数字が正常値内なら、まだまだ卵胞に育つべき原始卵胞が十分にあることを表します。

低いと原始卵胞が少なくなってきていることを示します。

逆に高すぎると多嚢胞性卵胞を疑います。

そこで排卵できる期間を推定できる指標になるわけです。

AMHが低いと排卵できる期間が短いですよ。つまり閉経までの時間がありませんよ、という解釈が成り立ちます。そこでAMHで子宮年齢を測るという言い方になるわけです。

 

伝統医学では腎精の盛衰と、このAMHの数字は相関します。

腎精が衰え、衝任脈が通じなくなれなば、天癸という物質がなくなり、閉経を迎えます。

AMHが低いことは腎精が弱いことを表します。

そこで腎精を補う治療を優先します。

そこに補気補血加味します。

 

ただ、卵胞の数は変わりません。その人のもつ成人期までの腎精の基礎的な力で数は決まっていますから変わりません。腎精を補うのは、そのひとつひとつの質を上げるわけです。

AMHは原始卵胞の数の総和を表しますが、ひとつひとつの質の問題を論じているわけではないのです。妊娠はひとつの元気な卵胞があれば可能なわけです。

この数字の低さで落ちこんでしまうことで起こる精神状態の悪さのほうがよっぽど問題が大きいでしょう。

ここで感じて頂きたいことは、内膜の厚さもそうですが、量と質の両面から判断しなければなりません。

量は数字化しやすく、質は数字化しにくいので、総じて量の話しに向いがちになります。本来質量揃ってこそ子宮年齢もいえるのです。

AMHが低くても落ち込む必要はありませんわーい(嬉しい顔)