見出し
パーキンソン病は手舞足蹈という症状によく似ている。
手舞足蹈とは、自分でコントロールが出来ないような手足の震えが多岐に渡って起こる症状である。
症状が重くなると顔の引き攣り、瞬きが多くなる、舌が伸びてしまうなど、半身舞動と呼ばれる症状に変化する。
ではこの症状はどの様にして起こるのか?
主には
外感風邪、肝腎陰虚、気血両虚、肝鬱血虚、腎精不足、妊娠の影響の6つが挙げられる。
肝腎陰虚によるもの
長患いや発熱により陰液(液体成分)を消耗し、熱冷ましが出来ず血液が少なくなる為に筋肉に栄養が行き届かない為に発生する
手足や頭首の震えに加えて
身体の火照り、喉が乾きやすい眩暈や耳鳴り、視界が暗くなる、筋肉の痺れ、足腰の怠さ、尿の回数が増える、尿の色が濃くなる、顔が紅くなる、などがある
外感によるもの
風邪から起因する。悪寒や発熱、頭体の痛みなど風邪症状が現れた後で手足の震えが現れる。
腎精不足によるもの
腎精という身体の成長に関わる物質の不足が原因。先天的に不足していたり、幼少期の栄養不足などにより筋肉の栄養が不足して震えが現れる。
30歳〜40歳と比較的若い頃に現れる事が多い事も特徴。
その他の症状として
物忘れが酷い、ボーッとしてしまう、精神錯乱、足腰が怠い、耳鳴り、眩暈などが現れる
気血両虚によるもの
歳老いて発生するものが多い。
だんだんと震え症状が悪化し、やがて手足の震えに至る。
震え以外には
顔面蒼白、汗が止まりにくい、声が小さく弱くなる、眩暈、痺れ、唇や爪が白くなるなどが現れる。
肝鬱血虚によるもの
大きな感情の変化により肝の疏泄機能が失われ、同時に血虚に陥るもの。
強い怒りは気をつけ上げる為に気血を散布出来ず、筋肉の栄養不足から震えを起こす。
妊娠中に起こるもの
妊娠期間中に上記の肝腎陰虚や気血両虚になると筋肉の栄養不足が更に重たいものになり発生する。
初妊娠や妊娠前3ヶ月に起こる事があるが、妊娠が終わると発作はおさまる。
伊澤