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妊娠30週の患者様。

以前まで皮膚をかきむしったような跡があるが、今回は皮膚に状態が落ち着いていた。

来院の際には「かゆみ」を主訴として訴えられておらず季節も秋(秋は乾燥の季節とされ皮膚トラブルが多い)、特に深く考えていなかったが、「中医書」で「妊娠掻痒(にんしんそうよう)」という記載を見つけた。当時どのような状態であったのか、反省の意味も込めて考えていきたい。

●妊娠掻痒(にんしんそうよう)とは?

妊娠掻痒とは妊娠期間に出現し、皮膚の発疹や皮膚をきたくてたまらなくなる状態を指す。

似たような症状として、「皮膚掻痒」があるが「妊娠掻痒」とは分類されている。

※ちなみに…「皮膚掻痒」の原因としては、①熱(炎症)・②栄養不足・③保湿不足(乾燥)・④気候(高温・多湿・寒冷)などが挙げられている)

●本事例における妊娠掻痒の一考察

本事例における患者様の特徴としては、典型的な血虚タイプ(栄養レベルが低い)であった。

体内に保有されている血液の貯蔵されている量が少なかったため、子宮(ここでは東洋医学的なものを指す)のはたらきの特徴として「経量は少ない」「月経は2〜3日で終了」「AMHが低い」という特徴を有していた。

次に子宮内に視点を移したい。妊娠中期では胎児は発育のために母体からの栄養が必要とされる段階である。もともとの血虚体質に加え、母体から胎児への栄養供給のために、皮膚を滋養することが出来ず皮膚の痒みが出現したものと考察する。(さらに展開すると秋で乾燥の季節であったため、「滋養不足」+「乾燥」状態となっていたと思います。)

●妊娠掻痒の東洋医学的分類

中医書に戻ると大きく2パターンに分類されている。

①「血虚風燥(けっきょそうよう)妊娠掻痒」・②「肝胆湿熱(かんたんしつねつ)妊娠掻痒」

本事例は典型的な①血虚風燥妊娠掻痒のケースであったと思われる。その他出現する症状としては、「顔色は血色が悪い」・「動悸」・「眠れない」・「眩暈」「目がチカチカする」というが挙げられていた。

振り返って考えてみると、もともとの体質が妊娠中の諸症状として出現することが多く、中医書ってすごいなと感じました。②の解説は別の機会に…。

スタッフ 杉本

◎参考文献

「中医症状鑑別診断学」 人民衛生出版社

「中医基本用語辞典」 東洋学術出版社

「漢方用語大辞典」 燎原出版社

※新着時期を過ぎると左サイドバー《妊娠中/産後の諸症状》に収められています。

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