2021/6
今年の梅雨は雨がざっと降ったかと思えば、急に晴天になり、また雨が降るような、いわば乱高下的な雨足となっています。
急に晴れると降った雨が水蒸気となって上昇します。
湿気の影響が体内にあらわれると概ね体内下部か下方ベクトルの疾患となります。これが伝統医学の基本です。
●体内の下部なら腰痛とか膝痛とか脚の浮腫みとかですね。
●下方ベクトルならお腹を下すなどがこれです。
しかし例外はつきものです。
昨今のように雨足がピタッと止み、急に晴れると、いっきに気温上昇と水蒸気が訪れます。
すると湿気に熱が加わりますからどうなりますか?
(答え)体内の上半身に症状があらわれます。また上方へのベクトルをもつ疾患も多く見られます。
●上半身の症状なら頭痛が代表的です。湿気を伴うので締め付けられるか重くなるでしょう。(このような症状への対処に追われたこの数日でした)
●上方へのベクトルなら嘔吐と眩暈がその代表格です。他にありますよ、耳鳴りとか…
自然界の影響を受けないような工夫・改良をし続けたのがある意味で現代の姿ではありますが、それは室内だけの話といえるのではないでしょうか?
快適な室内生活という点ではバッチリ成功したかもしれません。
しかしこれが自然界に順応した体の仕組みを弱らせたともいえます。
室内外の差に弱くなった方が多くなるのは致し方ないのかとも考えますが…
この辺に関しては拙著《問診のすすめ》(東洋学術出版社)に記してあります。ご参考にしてください。
※新着時期を過ぎると《院長の呟き》に収められています。