前にお話しましたが、更年期の本体は東洋医学からみたら保湿力の低下、体内水分量の減少にあります。
体のどこにその保湿力の低下があらわれるかは人それぞれ、上だったり、下だったりかなり凸凹しています。
仮に泌尿器系に顕著にあらわれたとしましょう。尿中の水分が少ないので尿は当然に濃くなります。
尿量が少ないので膀胱に一定量溜まるまでに時間がかかります。これにより尿が遠くなります。
適度な水分は体内の熱に拮抗してています。いわば冷却器の役目をするわけです。
水が少ないと、この水に冷やされない熱が、ほてり、ホットフラッシュになります。これも以前お話しました。
泌尿器に影響すれば熱により機能亢進状態を作ります。
機能亢進状態では各機能の回転速度が上がる感じです。
よって尿が濃い、少ない割に頻尿ということになるわけです。
この状態だとちょと我慢したたげで痛みが出ます。
強い痛みというより、鈍い感覚を伴います。
簡単にいうと更年期では水の生産力の低下⇒熱状態が背後にあるため、炎症予備軍的資質が現れてくるということです。
尿が濃くなっても尿が遠い場合は心配いりませんが、頻尿になってきたときは要注意です。
我慢は禁物です。
また更年期では膣、尿道周辺も乾燥するため、細菌感染を起きやすくなるという点も見逃せません。
水分を益す滋陰治療に炎症を抑える清熱を加えます。
中極、中封のツボはよく使います。