2016/4
『オニババ化する女たち.女性の身体性を取り戻す』(三砂ちずる著、光文社新書)を読了する。
タイトルは凄いが、中身は極めて真摯な内容である。
これによると戦争前後を境に性について、出産について、月経についての知識、知恵が伝承されていないらしい。
子宮をいたわるような視点の欠落が諸問題を複雑にしているところがあり、考えさせられることが多い本であった。
身体知や身体所作にまつわることが、医学知識に吸収されてゆく時代背景を解き明かす。
月経血は便所に落とす。
お産は高至体験。
おひしを意識した身体所作。
JICAの一員としてのブラジルでの体験も織り交ぜ、読み応えのある書物であった。