2010年4月以後は不妊症に力を注ぎました。
医道の日本、中医臨床、東医学研究で月経痛や不妊症の論文を書きながら、考えたてきたことを実践に移した年でもありました。 最低2周期(週に1度、計8回以上)来院してくださった方16名中、12名の方が妊娠して下さいました。(8回以前での妊娠1例を含める)/注:残念ながら1例は途中流産。
■16名全員が不妊外来と併用です。
■不妊外来の治療:タイミング法1名、人工授精期6名、体外受精5名、胚移植(桑実胚、胚盤胞)7名(鍼灸治療期に人工授精から体外授精に移行した方が3名います)
■年齢:年齢30代前半2名、30代後半11名、40代前半1名。
■鍼灸利用目的(動機)
・1〜3回体外受精(胚移植含める)が成立せず、鍼灸の併用を選択した人が10名。
・知人の紹介で、「やってみたら」という方が4名。
・人工授精の補助としての位置づけ3名。
・BBTの安定(子宮の状態を向上させる)を求めて9名。
・他の愁訴のついでに1名。
・ネットで鍼灸で妊娠したブログを見た1名
複数回答あり。
◇妊娠12例の内訳
・胚移植と鍼灸併用で妊娠 5例
・体外受精と鍼灸併用で妊娠 3例
・人工授精と鍼灸併用で妊娠 2例
・タイミング法と鍼灸 1例
・自然妊娠 1例
■妊娠12例のうち半数近くの5例が不妊外来の通院を休んでいる時期に鍼灸治療を継続し、体を整え妊娠に至った例です。
・2例が卵巣過剰刺激症候群で2周期の中断中、鍼灸治療を継続し、最初の胚移植で妊娠。
・1例は卵巣過剰刺激症候群で中断中、鍼灸治療を継続し、最初の体外受精で妊娠。
・1例は卵巣過剰刺激症候群で中断中、鍼灸治療を継続し、自然妊娠。
・1例は、第1子が鍼灸治療後の胚移植で妊娠し、第2子は凍結卵を用い、6回の治療を経て最初の胚移植で妊娠。
◇週1度の鍼灸治療継続することで、妊娠の確率がかなり上がると思います。
◇治療中の感想として、悶々鬱々とした精神状態では妊娠率がかなり下がるような気がします。これを解くことが妊娠率を上げるアプローチのひとつです。
◇西洋医学的アプローチで良い結果が得られない、あるいは何らかの事情で治療中断を余儀なくされたとき、鍼灸治療で体を整えるとことが重要であるという結果が出ました。
◇鍼灸治療で子宮力をつけ、再度西洋医学的治療に参戦すると非常に良い結果が得られると思います。