2020/5
◇症例◇
奥様が不妊外来に通い始めた友人のK君。
ついでに自分の精子の運動率を測ってみることになりました。
「不妊はオレの問題???」 こんな例、つまり男性の側に問題があることも少なくありません。自分の責任を自覚したK君は運動率アップ作戦を敢行します。 その内容は……… 1.海馬補腎丸を毎日3回飲む。
漢方の立場では、精子の運動率は腎精と肝の疏泄が絡みます。 ストレス、緊張、焦りなどの心理状態があれば、肝の全身の気を促す働きを停滞させます。 これを専門家は肝の疏泄失調と呼びます。運動率は著しく落ちますね。 また、腎精が転化し精子を作り出します。そこで腎精不足は、精子減少症や活きの悪い精子が増え、結果運動率の低下となって現れます。
話を戻しましょう。海馬補腎丸を飲んだり、太谿に灸を据えること腎精にアプローチする行為なのです。ちなみに太谿は脚の内踝とアキレス腱の間の拍動部に取ります。 1ヶ月後……
運動率は70%近くになりましたとさ めでたしめでたし。
男性も怖がらず婦人科の門を叩いて下さい。 問題がなくとも女性を温かく見守ってあげて下さい。
愛する人の精神的なフォローを怠らないでください。 お願いします。