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今年に入り3月末の時点で12名の妊娠が確認されました。
40代の方も3名おり、35歳より上の方々は11名です。
昨年から40代の方々の妊娠〜出産に関わる中で意を強くしたことがこの「実年齢と子宮年齢は違う」ということです。
患者さんの8割方の人は体外受精の段階で、タイミング療法から数えると3〜7年くらい経過しています。
その間、誘発剤類、リセットに用いるピル類、あるいは混合ホルモン系、刺激ホルモン系などの投与が常時あり、 子宮自体に過剰負担がかかっています。
素問の挙痛論だったと思いますが(違ったらごめんなさい)、『労すれば気消耗す』という下りがあります。
労は労働ではなく、真面目、一生懸命などという解釈です。
つまり一生懸命も過ぎれば気が減りますよ、という意味。
一生懸命不妊外来へ通い、一生懸命子宮に刺激を与え、心ならずも子宮を一時的に過労状態にさせていると思われるケースもあります。
数字的にはGOサインなのに、何といいますか、子宮の生命力のようなものが足りず妊娠に至らないケースがあると感じます。
さらに長期化の中でストレス、恐れ、不安などの心理が増大して、投薬の効果すら弱まってきます。
生命を根付かせ、、育くむ器官の持つ奧(心底)にある力のようなものを引き上げることが肝要なように感じます。
実年齢に焦りを感じる気持ちは重重理解します。
しかし、子宮の年齢も大事であるという認識に立ち返ることも必要です。
妊娠を意識しなかったときの楽しさを思い出してみませんか?
まずは、子宮の側から一旦考えてみてはいかがでしょうか?
子宮を過労から守るという視点は是非に考えるべきでしょう。